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2011年 12月号

 

特許法等の改正案(韓米FTA履行法案)国会通過


特許法、実用新案法、商標法、デザイン保護法等の知識財産権法改正案が2011年11月22日国会を通過した。今回の改正案通過は、韓米FTAの国会通過とともになされたもので、各改正法の主な内容は下記の通りである。
 
 
1.共通事項
 
特許法、実用新案法、商標法、デザイン保護法に共通する改正内容は下記の通りである。
 
(1) 秘密保持命令制度
特許法の場合、特許権の侵害に関する訴訟において、当事者が保有する営業秘密に対して、その当事者が所定の理由を疎明して申請すれば、裁判所は相手方に対して該当営業秘密を保持することを命令できる制度が新設された(特許法第224条の3ないし224条の5の新設等)
この制度は、改正法の施行後に最初に特許権または専用実施権の侵害に関する訴訟が提起されたものから適用する。
実用新案法、商標法、デザイン保護法も同様に改正された。
 
(2) 条約優先の原則廃棄
特許に関し条約に別段の定があるときは、その規定によるとされている特許法第26条が削除された。この条項は、憲法の手続きによって締結・公布された条約が国内法と同じ効力を有するという憲法の規定に合わないからだ。
実用新案法、商標法、デザイン保護法も同様に改正された。
 
2.改正特許法(実用新案法)の主な内容
 
改正特許法は次のような内容を含んでおり、改正実用新案法も同じ趣旨の内容を含む。
 
(1) 公知例外適用時期を6ヶ月から12ヶ月へと延長
特許出願人が特許出願前に自発的に自分の発明を公開した場合、これを特許新規性/進歩性などの判断から除外する公知例外適用時期を、公知後6ヶ月以内から公知後12ヶ月以内へと延長した(特許法第30条第1項の改正)
この制度は、改正法の施行後に最初に出願される特許出願から適用する。施行日は韓米FTA発効日であり、2012年1月1日が有力な発効日と見込まれるが、まだ確実に決定されてはいない。
 
(2) 特許遅延による特許権存続期間の延長
特許出願人の責任でない理由から特許権の設定登録が遅れて行われた場合、特許出願人の請求によってその遅延期間分、特許権の存続期間を延長する制度が導入された(特許法第92条の2ないし92条の5の新設)
適用要件は次ぎの通りであり、この制度は、改正法の施行後に最初に出願される特許出願から適用する。
(i)    特許出願日から4年または審査請求日から3年のいずれか遅い方の日より遅れて特許権の設定登録が行われた場合であること。
(ii)   特許権者が特許権の設定登録日から3ヶ月以内に延長登録出願すること。
(iii) 特許権が共有の場合には共有者全員が共同で延長登録出願すること。
 
(3) 特許発明の不実施を理由とした特許権取消制度の廃止
特許発明が正当な理由なく継続して3年以上国内で実施されていない場合、当該特許発明を実施しようとする者は特許庁長の裁定によって通常実施権の設定を受けることができるが(特許法第107条第1項第1号)、このとき、従来は、裁定日から継続して2年以上当該特許発明が国内で実施されていない場合、該当特許権を取消すことができた(特許法第116条)。ところが、今回の改正により、このような特許発明の不実施を理由とした特許権取消制度が廃止(特許法第116条の削除)された。
ただし、従来の規定による特許権の取消理由が発生したものに対する特許権の取消しについては、従来の規定に従う。
 
3.改正商標法の主な内容
 
改正商標法は次のような内容を含んでいる。
 
(1)非視覚的な標章である“音・匂い”を商標の範囲に追加
今まで商標の範囲に含まれていなかった音・匂いなど非視覚的な標章であっても、記号・文字・図形またはその他の方法で視覚的に認識できるように表現したものは、商標の範囲に追加して保護され得るようにした。
この制度は、改正法の施行後に最初に出願されるものから適用する。
条約優先権または出願の特例が伴う出願は(優先日または博覧会出品日でない)、同法施行日に出願されたものと見なす。
 
(2)証明標章の新設
現行の商標の機能は「自分の商品と他人の商品とを識別させることに重点」を置いているが、「商品やサービス業の品質、原産地、生産方法などの特性を証明」する証明標章制を導入して商標の品質保証機能を強化し、消費者へ商品に関する正しい情報を提供しようとする。
この制度は、改正法の施行後に最初から出願されるものから適用する。
 
(3)専用使用権の登録義務制度の廃止
商標使用権のうち専用使用権は登録を効力発生の要件としているが、これを廃止して通常使用権と同様に登録を第三者対抗要件に変更し、「専用使用権を商標登録原簿に登録しなくてもその効力が発生」するようにした。
この改正規定は、FTAが韓国に対しその効力を発生する日から施行する。
 
(4)法定損害賠償制度の新設
5千万ウォン以下の損害額に対しては商標権者または専用使用権者の立証責任を緩和する制度であって、商標権者または専用使用権者が実損害額と法定損害額のうち選択して請求できるようにした。
商標権者または専用使用権者は、自分が使用している登録商標と同一か同一性のある商標を、その指定商品と同一か同一性のある商品に使用して、自分の商標権または専用使用権を故意や過失で侵害した者に対し損害賠償を請求する代わりに、5千万ウォン以下の範囲で相当な金額を損害額として賠償を請求することができる。この改正規定は、FTAが韓国に対しその効力を発生する日から施行する。
 
4.改正デザイン保護法の主な内容
 
改正デザイン保護法は、秘密保持命令制度を新しく導入した以外は、今回新しく導入または改正された内容はない。
 
 
 
 
 

 

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