特許侵害訴訟の管轄統合
全国の法院*(訳注:裁判所に相当)民事部にて裁判が行われる特許侵害訴訟の管轄がソウル中央地方法院と大田地方法院に統合され、2審裁判も高等法院から特許法院に変更される。これに伴い、特許法院は既存の特許無効訴訟(特許審決取消訴訟)と共に特許侵害訴訟も管轄することになった。
国家知識財産委員会(共同委員長:キム・ファンシク国務総理、ユン・ジョンヨン)は12月12日に全体会議を開き、大統領室傘下の知識財産戦略企画団(団長コ・ギソク)からこのような政府案の報告を受け、特許訴訟の管轄統合のための後続的な措置を進めていく計画だ。
委員会は2013年4月このような政府案を正式に通過させた後、法院組織法などを改正し法制化する方針だ。政府関係者は「すべての手続きが来年の末ごろには終了し、2015年からは施行できるだろう」と明らかにした。特許訴訟は大部分が電子訴訟なので距離的な問題のために国民が不便であることは殆どないだろうと付け加えた。
特許訴訟の管轄制度をこのように大幅に統合するのは、専門性と効率性を高め現在二元化されている管轄制度の副作用を減らすため。特許や商標などに関する専門性が不足する裁判部が特許訴訟を担当するため、多くの時間を費やし特許保護に不十分との指摘を受けてきた。また、裁判部ごとに互いに相反する判決が出され混乱を来たしてきた。委員会関係者は「管轄集中を通じて統一的な法解釈と迅速かつより正確な処理が可能になるだろう」と語った。
このような案が実現されれば、特許訴訟に費やす時間が最低7~8ヶ月から1年以上減るものと期待される。特許侵害訴訟1審は1年6ヶ月から2年ほど、2審は1年余りの期間が費やされている。日本の場合、2004年特許侵害については東京と大阪地方裁判所に集中させ、2審は知的財産高等裁判所を設けて管轄を集中化させている。法院側は公式的な立場は明らかにしていないが、様々なルートを通じて管轄制度の調整の必要性と政府案に対して肯定的な立場を示している。
大法院全員合議体「無効が明白な商標、権利認定はだめ」
すでに登録された商標であっても登録無効の決定が明白ならば、最終決定前でも商標権者の権利を認めることができないとの大法院全員合議体判決が下された。
大法院全員合議体(主審シン・ヨンチョル大法官(最高裁判事))は、京畿道楊州にある(株)ハイウッドが慶尚南道梁山にある(株)ハイウッドを相手取った商標侵害差止および損害賠償請求訴訟において、原告敗訴を判決した原審を確定したと22日明らかにした。この度の判決は、商標登録の無効確定前には商標権者の権利を認めなければならないとの既存の大法院判例を覆したもの。
法院は、この事件の原告請求を「無効となることが明白な商標を形式的に登録した後、他者を相手に商標権侵害差止めや損害賠償を請求したもの」と見なし「これを認容すれば不当な利益を与えることになるため、登録無効の決定前であっても原告の請求を認めることはできない」と判示した。
大法院は、登録が無効な理由については「ハイウッド」という言葉が「高品質」を意味する「Hi」と「木」を意味する「wood」の合成から「木で作った高品質の建築材料」を意味するため、原材料や品質を表示したものに過ぎない」と
した。
原告である京畿道のハイウッドは2001年に設立された会社で建築用非金属成形品などを生産していたが、被告人である慶南梁山のハイウッドが同商標を用いて建築材料を販売するとすぐに「商標権が侵害された」として訴訟を提起した。この事件の1審は、原告の商標権が無効と断定することも難しく、無効決定が出される前には効力を否認することはできないとして過去の判例どおり被告敗訴の判決が下された。
しかし、2審では「ハイウッド」が「木材から作られた高品質の建築材料」という意味で「原材料や品質を表示したものに過ぎず商標登録無効理由に該当する」として1審を覆し、既存の大法院判例と相反する判決を下していた。